「バーバラと心の巨人」
マディソン・ウルフ主演。「死霊館 エンフィールド事件」にも出演していて、「かわいい」と話題になりましたね。私も好きです。名前もかっこいいし。
今回は、主人公であるバーバラが巨人に立ち向かうお話。森の中や海岸に独自に開発した「エサ」を設置したり、ロープや塗料をつかった罠をしかけたり。「守護霊への敬意」を示すウサ耳と、いざというときのために強力な武器が封印されているポシェットを肌身離さず持ち歩いたりします。
しかしタイトルからもわかるように(というかタイトルからわかってしまうのは如何なものか。原題の「I KILL GIANTS」の方が絶対にいいと思うんだけどなぁ)、ここで語られる「巨人」はある種の暗喩です。
バーバラは人間なら誰もが直面する「ある事」を打ち負かすため(あるいは逃れるため)に巨人と戦っているのです。
そのストーリーの描き方が実に上手い。伏線の張り方や回収の仕方がさりげなくも効果的で、最後まで観るとバーバラの行動や発言に対する見方がガラッと変わります。泣けます。泣きました。
おそらくもっと大人になるか、それこそ結婚して親になったりでもすれば見方は逆になるのでしょうが、そこはまだまだ思春期(自称)の私のこと、心配する大人たちよりむしろ中二病的な行動を繰り返すバーバラの方にガンガン感情移入して観ていました。
いつか大人になったらまた繰り返し観たい名作でした。
ただ、タイトルは絶対原題の方がいいと思います。観る前から解釈の幅を限定してどうしようというのか…!