「ホステル2」
2007年のアメリカ映画。お金持ちが娯楽として殺人と拷問を楽しむ秘密クラブを舞台にしたサスペンスホラー「ホステル」の2作目です。
もちろん前作も事前に観たのですが、個人的には2の方が数段面白かったので2の感想を書きます。
観たことのない方のためにざっくりあらすじを説明すると、
「旅行者の主人公たちが、プラハに『あらゆる快楽を提供してくれるクラブ』あると聞き快楽を求めて(2では主人公が女性たちだからか、温泉を求めて)行ってみると、そこは実は旅行者を捕まえてオークションにかけ、競り落とした会員が殺人や拷問を楽しむためのクラブだった…」
という感じのお話です。
2が面白かったのは、1に比べクラブ会員、つまり「人間を買って殺す側」の視点がふんだんに描かれていたからだと思います。
まず、オークションのシーンが面白い。
獲物である旅行者が捕まると、写真や年齢、性別や国籍などがネットアップされ、オークションが始まります。このオークションに参加する面々の多彩なこと!もちろんお金持ちであると言う共通点こそあれ、老若男女様々な会員が存在します。
オークションが始まると、仕事やゴルフや家族サービスの合間にパソコンやケータイをカチカチっと操作して競りに参加。どうでしょう、この日常感!
あなたと食事やゲームなどを一緒に楽しんでいる家族や友人が、「あ、ちょっと失礼」と言ってスマホをいじっているとき、殺すために人を買っているとしたら…!考えただけでも恐ろしく、不謹慎にも少しワクワクします。
また、このクラブに参加し、人を殺す動機も人それぞれです。
「おいしい人肉を食べたいから」
「処女の血を浴びて若さを保ちたいから」
「人殺しの経験をして自信をつけたいから」
「ただ殺してみたいから」
「悪友に舐められたくないから」
などなど。
割と普通に生きている人々が、割と普通に分かりやすい理由で、割と普通に買い物をするような気軽さで人を殺す。
これは、ジェイソンやフレディやレザーフェイスなど異常で異様な殺人鬼による殺人などよりよほど恐ろしいではありませんか!
私はこういった、「普通の(あるいは、そう見える)人間が普通に一番怖い」というタイプの恐怖が大好物なのです。
「ホステル2」はそういったものを感じさせてくれる映画でしたし、話の筋もなかなか起伏があって面白いので、おススメです。
あ!でも、そこは題材が題材ですので、「グロい」「痛い」描写が多めですので苦手な方はきついかもしれません(^_^;)
「そういうの大好き!」という同志には尚更おススメ!